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「サムライDNAに火をつける」 佐藤修一(海陽学園ハウスマスター統括) 午前6時30分、毎朝全校生徒の点呼から 海陽学園の1日が始まります。 その後、中高生合わせて約600名が一堂に食堂に会し、 「いただきます」と唱和して朝食を食べ始める姿は、 まさに壮観です。 ここ海陽学園は未来の日本を担うリーダーを育成すべく、 トヨタ自動車やJR東海、中部電力などの企業が出資して つくった中高一貫の全寮制男子校です。 単なる学力エリートではなく、 真に国を代表するリーダーとなるために、 「人間力が高まれば基礎学力も高まる」という理念の下、 全寮制の中で規律や礼儀を学び、全人格を磨いていきます。 海陽学園では寮を「ハウス」と呼び、 中学6つ、高校6つ、計12のハウスがあります。 それぞれ管轄責任者として「ハウスマスター」を 一人配置していますが、私は2年前から中学生のハウスを 一戸管轄しながら、ハウスマスター全体を統括する立場をいただき、 生徒たちと生活をともにしています。 教育界とはまったく無縁の世界で生きてきた私に 声をかけてくださったのは、JR東海の葛西敬之会長でした。 私は家が貧しかったこともあって、 中学卒業と同時に少年自衛隊入隊。 そこから防衛大学校へ進み、半生を国防のために捧げました。 そして2年前、第二師団長を最後に陸将として退官した時、 スカウトのお話をいただきました。 自衛官は規律を重んじ、常に国家のことを第一に考えるため、 そういう姿勢を生徒たちに感じ取ってほしいという 意向だったのだと思います。 私自身、この先も同じように国のために 尽くせる仕事をしたいと考えていました。 日本を担う人材を育てることこそ、 その思いに適うものと信じてお引き受けすることにしたのです。 ところが、やはり当初は勝手の違いに戸惑いました。 自衛隊は階級社会であり、責任と権限を与えられ、 命令一下で部隊を動かすことができますが、 ここでは相手は中高生。指示だけでは言うことを聞きません。 そして青年期特有の大変なエネルギーに満ちています。 どうやって彼らを感化善導していったらいいのか 。 葛藤の末、思い至ったのは「教育とは自己改革」 ということです。 生徒たちは私たち大人の言葉ではなく、姿を見ています。 結局は己を磨き、高めていく以外、生徒に 勇気・感動・希望を与える道はないのだと思うようになりました。 まさに格物致知(かくぶつちち)、 体当たりで生徒と向き合う私を支えてくれるのが、 フロアマスターたちの存在です。 各ハウスにフロアマスターが3人配置されていますが、 彼らは海陽学園の人間ではありません。 1年間という期限付きで日本の一流企業から 派遣されてくる20代の独身の青年たちです。 彼らもまた寮で生徒と寝食をともにしながら、 生徒たちの毎日の日誌に目を通し、 アドバイスをしたり相談に乗ったりしながら、 生徒たちの微妙な変化に目を配ってもらっています。 毎週月、水、金にはチューター(教師)とハウスマスター、 フロアマスターで打ち合わせを持ち、 勉強の進捗状況や寮内での変化など 生徒一人ひとりの情報を共有し、 24時間体制でその成長を見守っていきます。 小学校を卒業してきたばかりの一年生にとって、 親元を離れ、規律の中で先輩とともに暮らすことは 大変な環境の変化です。 学園内ではテレビゲームはもちろん、 携帯電話の所持も禁止していますから、 家族や地元の友人との連絡も容易には取れません。 また、1学年百十数名程度の小さな学校ですから、 自分の成績の順番なども自然と分かってくる。 そういう寂しさ、悔しさ、葛藤と独りで対峙しなければなりません。 しかし、そういった一種の逆境の下でこそ、 物質に恵まれ飽食の時代に育った彼らの 眠った遺伝子を呼び起こすのではないかと感じています。 飛行機が逆風を受け、翼に当たる風を利用して 大空に高く飛び上がるように、 人間もある時期厳しい環境に身を置くことで 志や夢、誇り、感謝といった、 自分の中にある本来のエネルギーにスイッチが入り、 そこに向けて一直線に突き進んでいくことができると思います。 そして、一度火がついたら、 さすがサムライのDNAを持つ素直な少年たちです。 こちらが「これ以上やったら体を壊すからやめなさい」 と言うまで勉強に、学校行事に打ち込んでいきます。 中学生は夜10時まで、朝は五時から自主学習を認めていますが、 たとえ1年生であっても自ら机に向かい、 黙々と勉強をしているのです。 また、少し勉強が遅れた生徒がいたら、 仲間内で得意科目を懸命に教え合う姿もあちこちで見受けられます。 その他、スポーツフェスタ(体育祭)等は 「ハウス」対抗で行いますから早朝や消灯の時間まで 皆で一所懸命練習する姿、部活動に打ち込む姿などを見ていると、 日ごとに少年から強く逞しいジェントルマンへと 成長していっているように感じます。 2012年の3月、海陽学園第1期生が卒業し、 大学入試結果などある一定の評価が下されると思います。 しかし、私たちの本来の目的は、 世界に冠たる基礎学力とともに人間力を伴った 次代のリーダーを輩出すること。 卒業生が自分の子供や孫も入学させたいと 思うような伝統ある学園になること。 遙か遠くにある目標を忘れず、 目の前の生徒たちを育んでいきたいと思います。 そして、海陽学園に続き、日本人としての矜持を 育むような学校がこの日本に増えていってほしいと願っています。
by 55ishibashi
| 2012-08-31 20:33
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